生活習慣病について
- 高血圧
- 脂質異常症
- 高尿酸血症
高血圧
心臓から送り出された血液が動脈の内壁を押す力のことを「血圧」といいます。高血圧とは、この血圧が慢性的に高くなる病気です。高血圧の状態が続くと、血管は常に張り詰めた状態になり、次第に厚く、弾力が失われ硬くなって動脈硬化になります。放置していると、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こす原因となるので要注意です。
高血圧を引き起こす原因は様々ですが、遺伝的要因に加え、食生活における塩分の過剰摂取、肥満、喫煙、過度の飲酒、運動不足、精神的ストレスなどが考えられます。当院ではこうした要因を踏まえ、患者さま一人ひとりの生活習慣の改善をサポートしつつ、血圧をコントロールする治療を行っていきます。
脂質異常症
脂質異常症は、血液中に含まれるLDL(悪玉)コレステロールやトリグリセライドの濃度が慢性的に高くなったり、HDL(善玉)コレステロールが低くなったりしてしまう病気です。脂質異常症を放置すると、動脈硬化が進行して心筋梗塞や脳卒中などの発症原因となります。そのため、なるべく早い段階から治療を行う必要があります。具体的には、食事療法、運動療法、薬物療法を行います。
このうち食事療法では、食事の内容を見直します。高LDLコレステロール血症の患者さまの場合、飽和脂肪酸を含む食品を減らして不飽和脂肪酸を含む食品を増やしたり、コレステロールを多く含む食品を減らしたりします。高トリグリセライド血症の人の場合は、糖質の多い食品やお酒を控える、摂取エネルギーを適正にすることが重要です。運動療法では、毎日30分程度はジョギングやスイミングなどの有酸素運動を続けてください。なお、こうした食事療法や運動療法だけでは脂質の状態が改善しないときは、お薬による治療を行います。
高尿酸血症
高尿酸血症は、血液中の尿酸が多くなり過ぎてしまう病気です。尿酸は水に溶けにくいため、尿酸値が7mg/dlを超えると血液中に溶けきらず尿酸塩という結晶になります。針状の尿酸塩の結晶は足の親指の付け根などに溜まっていきます。これにより、強い痛みを伴う痛風が起こることもあります。こうしたリスクを下げるには、食事の見直しが必要です。レバー類、干し椎茸、魚卵類、えび、かつお、いわしなどにはプリン体が多く含まれています。そしてビールなどのアルコール飲料には、尿酸値を上昇させる作用があります。高尿酸血症の患者さまは、これらの食材やお酒を控えることが大切です。