大腸カメラとは
大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)は、肛門から内視鏡を挿入し、直腸や結腸などを検査する目的で行われます。細い内視鏡の先端には、CCDカメラやライト、水や空気を送り込むノズル、鉗子孔などが備わっています。大腸は長く、曲がりくねっているため、その深部までスムーズにカメラを挿入できるよう、チューブ部分を柔らかくしたり硬くしたりと、硬度を変えられるようになっています。大腸カメラを使用することにより、小さなポリープや初期の大腸がんを発見することができます。なお、大腸ポリープの中には大腸がんに移行するものもありますので、ポリープが発見された場合は早めに診断、切除することが望ましいです。
当院では80歳以上の患者さまは高次施設にご紹介させていただいております。
当院の内視鏡システム
最先端の高画質下部消化管拡大スコープ(FUJIFILM EC-760ZP-V/M)を用いています。硬度調整機能を搭載しているため挿入性に優れ、挿入時の苦痛が軽減されます。また、高精細・高画質で光学拡大率最大約145倍の拡大観察が可能であり、表面の微細な構造を観察することにより微小病変の早期発見が可能となります。
検査の流れ
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下剤の服用
- 大腸をきれいにするため、約1リットルの下剤を数回に分けて飲みます
- 3日前より下剤を服用していただきます
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必要に応じて鎮静剤を投与
- ご希望の方には鎮静剤、鎮痛剤を静脈注射します(75歳以上の方は鎮痛剤のみとなります)
- 外科手術に一般的に用いられる麻酔のように強力なものではなく、医師などからの呼びかけに反応することもできます
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内視鏡を挿入
- 身体の左側を下にしてベッドに横になります
- その体勢で肛門から内視鏡を挿入していきます
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大腸内部を観察
- 内視鏡カメラの映像はモニターに映し出されます
- この映像を見ながら大腸の内部を隅々まで観察します
- 必要がある場合は、生検、ポリープ切除を行います
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検査の終了
- 通常は数十分で検査は終了します
- 症例によって時間が延びることもあります
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検査後
- 通常、飲食は1時間後から可能です
- 検査当日のお風呂はシャワー程度にしてください
- 車の運転は禁止です
- 強度の運動は避けてください
- 検査終了後、気になる症状がある方は、すぐに医師までご相談ください
日帰りポリープ切除
当院では、大腸カメラでポリープが発見されたときに、日帰りでポリープ切除を行うことがあります。患者さまの状態にもよりますが、小さなポリープであれば、ほとんどの場合は日帰り手術で切除できます。なお、ポリープ切除後は食事や運動、入浴、アルコール摂取などが制限されることもあります。また、腹痛、嘔気、発熱、黒色便、肛門からの出血などが見られた際は、当院まで至急ご連絡ください。
検査費用
患者さまによって異なりますが、3割負担の方では、前処置の薬剤+検査のみでは約8,000円、ポリープ切除した場合は別途料金がかかります。